ホモトピー型理論
[0051] 命題

\(i\)を階数、\(A:\mathcal {U}(i)\)を型、\(n:\mathord {\textnormal {\textsf {TruncLevel}}}\)を要素とする。次は論理的に同値である。

  1. 1\(A\)\(n\)型である。
  2. 2関数\(\lambda x.{|x|}_{n}:A\to {\| A\| }_{n}\)は同値である。
  3. 3\(A\)\({\| A\| }_{n}\)のレトラクトである。

証明

2から3は自明である。3から1[0045]による。

1から2を示す。\(A\)\(n\)型なので、帰納法より関数\(g:{\| A\| }_{n}\to A\)であって任意の\(a:A\)に対して\(g({|a|}_{n})\equiv a\)となるものを構成できる。特に、\(g\circ (\lambda x.{|x|}_{n})\sim \mathord {\textnormal {\textsf {id}}}\)である。\((\lambda x.{|x|}_{n})\circ g\sim \mathord {\textnormal {\textsf {id}}}\)を示す。各\(z:{\| A\| }_{n}\)に対して\({|g(z)|}_{n}=z\)[0052]より\(n\)型なので、帰納法により\(\prod _{x:A}{|g({|x|}_{n})|}_{n}={|x|}_{n}\)を示せばよいがこれは定義から明らかである。