ホモトピー型理論

[004N] 同値の概念

[0044]より、関数が同値であることは命題であることが分かったが、[004I]で導入した他の同値の概念が命題であることも示す。

まずは両側可逆性([004J])を考える。

[004P] 演習

関数外延性を仮定する。\(i\)を階数、\(A,B:\mathcal {U}(i)\)を型、\(f:A\to B\)を関数とする。\(f\)は同値であると仮定して、次を示せ。

  1. 1任意の型\(X:\mathcal {U}(i)\)に対して、関数\(\lambda g.f\circ g:(X\to A)\to (X\to B)\)は同値である。
  2. 2任意の型\(Y:\mathcal {U}(i)\)に対して、関数\(\lambda h.h\circ f:(B\to Y)\to (A\to Y)\)は同値である。

[004Q]

関数外延性を仮定する。\(i\)を階数、\(A,B:\mathcal {U}(i)\)を型、\(f:A\to B\)を関数とする。\(f\)が同値ならば、\(\mathord {\textnormal {\textsf {LInv}}}(f)\)\(\mathord {\textnormal {\textsf {RInv}}}(f)\)は可縮である。

証明

関数外延性から、レトラクト\(\mathord {\textnormal {\textsf {RInv}}}(f)\triangleleft \mathord {\textnormal {\textsf {Fiber}}}(\lambda (g:B\to A).f\circ g,\mathord {\textnormal {\textsf {id}}})\)を得て、右辺は[004P]より可縮である。\(\mathord {\textnormal {\textsf {LInv}}}(f)\)についても同様である。

[004O] 命題

関数外延性を仮定する。\(i\)を階数、\(A,B:\mathcal {U}(i)\)を型、\(f:A\to B\)を関数とすると、型\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsBiinv}}}(f)\)は命題である。

証明

[0041]より、\(f\)が両側可逆であると仮定して\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsBiinv}}}(f)\)が可縮であることを示せばよいが、[004K]より\(f\)は同値なので、[004Q]から\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsBiinv}}}(f)\)が可縮であることが従う。

次に、半随伴同値([004L])を考える。

[004S] 補題

\(i\)を階数、\(A,B:\mathcal {U}(i)\)を型、\(f:A\to B\)を関数、\(a_{1},a_{2}:A\)を要素とする。\(f\)が同値ならば\(\mathord {\textnormal {\textsf {ap}}}(f):a_{1}=a_{2}\to f(a_{1})=f(a_{2})\)は同値である。

証明

[004F][005R]から従う。

[004R] 命題

関数外延性を仮定する。\(i\)を階数、\(A,B:\mathcal {U}(i)\)を型、\(f:A\to B\)を関数とすると、型\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsHAE}}}(f)\)は命題である。

証明

[0041]より、\(f\)が半随伴同値であると仮定して\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsHAE}}}(f)\)が可縮であることを示せばよい。[004M]より\(f\)は同値である。レトラクト

\(\mathord {\textnormal {\textsf {IsHAE}}}(f)\)\(\triangleleft \) {並び替え}\(\sum _{g:B\to A}\sum _{\varepsilon :f\circ g\sim \mathord {\textnormal {\textsf {id}}}}\sum _{\eta :g\circ f\sim \mathord {\textnormal {\textsf {id}}}}\prod _{x:A}f(\eta (x))=\varepsilon (f(x))\)\(\triangleleft \) {[004Q]。可縮性から適当な\(g\)\(\varepsilon \)を取れる。}\(\sum _{\eta :g\circ f\sim \mathord {\textnormal {\textsf {id}}}}\prod _{x:A}f(\eta (x))=\varepsilon (f(x))\)\(\triangleleft \) {[001A]}\(\prod _{x:A}\sum _{p:g(f(x))=x}f(p)=\varepsilon (f(x))\)
を得て、最後の型は[004S][0029]より可縮である。